
福袋
明けましておめでとうございます。 ベルギーに住み始めて15年近くなりますが、こちらの大晦日とお正月にはどうも馴染めません。元旦の澄み切った空気がとても懐かしいです。日本では家族総出で大掃除をし、おせちを作って、年越しそばを食べ、新しい年の準備をしますが、こちらでは、大晦日は友人たちとパーティーをする人が多いようです。そして、0時になると花火が打ち上げられシャンパンで乾杯をし、ほっぺにキスをし合うののですが、日本人の私には「なぜ、冬に花火?」とまったくお祭りムードについていけません。しかも、花火などでは決して消し去ることができない私の煩悩はもうすでに、「年明けで一番に何が売れるかしら」「もっと、もっと毛糸が売れてくれ!」と炸裂です。 しかも、日本には除夜の鐘でも祓い落すことができない購買欲に火を点ける昔からの販売戦略があるのです。そう福袋。Creemaでも今年から福袋特集が始まりました。私たちToison d'Orも数点ご用意しております。人気のスヌードやネックーウォーマーが帽子とセットになって、10%以上もお得な値段設定になっております。しかも、

今年最後の配送
2016年はみなさんにとってどんな年でしたか? 2015年、Creemaに商品を載せ始めた頃は、心優しい友人や家族に支えられ(購入していただき)、やっと7点売ることができました。それ以外は、姉と「売れないね〜」と愚痴をこぼし、お気に入りに入っているのを見ては喜ぶという毎日でした。そして、2016年。10月にCreemaの新宿ルミネ店に出店させていただき、実際にお客様にToison d'Orの商品を手に取って見ていただく機会を得ました。個人的にはちょっと高額なマフラーとスヌードが売れたことが自信につながりました。(今、あのマフラーとスヌードはどこにいるのかしらと時々思っています)わざわざ新宿まで足を運んで下さった方々に感謝感激です。 冬本番の11月12月は、Creemaの「今週の100選」に選ばれたこともあり、去年を大きく上回る販売数を記録し、姉と喜び合い、妄想を膨らませました。残念なことに、「100選」に選ばれたあとは、想像していたようには売れず、姉からのメッセージは「我々、もうオワコン」。それでも、フォロワーも80名を超え、去年の今頃とは雲泥の

クリスマス
クリスマス。皆さんはどのように過ごしましたか?ベルギーでは24日ではなく25日にパーティーをする家族が多いようです。我が家も24日は静かに主人と二人で過ごし、翌日主人の家族とパーティーをしました。 クリスマスシーズン、準備で忙しくイライラしてしまう人もいるそうですが、私はこの時期が大好きです。クリスマスツリーを飾り、一年を振り返りながら友人や家族にカードを作る。お気に入りの農家へウズラとフォアグラの注文の電話を入れる。もちろん、主人へのクリスマスプレゼントのセーターも忘れていません。(でも、間に合いませんでした!ごめんなさい)なぜかワクワクしてしまいます。 悲しいことにこの時期に自殺をしてしまう人が多いと耳にしたことがあります。家族や友人もなく一人でクリスマスを過ごす寂しさに耐えられなくなってしまうのでしょうか。子供の頃の楽しかったクリスマスの思い出、もう二度と味わうことのない暖かい食事。クリスマスの準備にせわしなかった街が24日の夜には静寂に包まれる。胸が押しつぶされるような孤独感。 毎年、沢山のワクワクと少しの寂しさを感じながらカポーティの『

靴下100足編めるかな Arbre de Vie 2&3/100
靴下100足編めるかな、第二弾と第三弾。色違いのアラン模様の靴下です。色も模様もとても気に入っている商品です。Arbre de Vieー生命の樹ーという名はこの靴下のモチーフから取りました。アラン模様にはそれぞれ名前と意味があり、「生命の樹」とは長寿と子孫繁栄の願いが込められているそうです。 アランセーターはアイルランドの小さな島「イニシモア」「イニシマン」「イニシアイ」の三島からなるアラン諸島で生まれました。冷たい風を通さないように毛糸を複雑に編み込んだ知恵の結晶がアラン模様なのです。 大切な家族が海で遭難事故にあったときに、自分の夫、兄弟であることがすぐに分かるように、家それぞれで模様が違っていたと言われています。この話が本当かどうかは分かりませんが(アランセーターが売れるように誰かが言い始めたとも言われています)、想像したら悲しくなってしまいました。家族を暖かく包んでくれるセーターを編みながら、その大切な人の死を考えなければならない生活。胸が痛くなります。 アラン模様の代名詞と言ってもいいものに、「ケーブル」(縄編み)があります。ケーブルは

Jane
世のニッターの皆さんは編み物をしながら何をしているのでしょうか。ほぼ日でも有名な三國万里子さんは、本当に素敵な作品をいつも発表されている憧れのニッターです。夏は朝3時半、冬は5時に起きて編み物をしているそうです。(姉も顔負けの早起きさんです)木漏れ日の中大きなヘッドホンでキリンジを聴きながら編んでいる姿はお洒落そのもの。 それでは、私たちToison d'Orのニッター姉妹は何をしながら編み物をしているのでしょうか?編み物の友は「サスペンスドラマ」です!複雑すぎるサスペンドラマはダメです。ドラマに集中しすぎると目数を間違えてしまうし、編み物に集中してしまうと話が分からなくなってしまうから。先日も姉は『獄門島』を編み物をしながら見てしまい、一番大切な箇所を見過ごしてしまったのです。話筋を知りたくなった彼女は居ても立っても居られず、「ねえ、獄門島の最後教えて〜」と私に電話をかけてきました。ドラマの選択を間違ってしまったいい例です。 では、編み物にはどんなドラマが合っているのか。それはまさに、アガサ・クリスティーシリーズです。ミス・マープルからポアロま